ピラティスの原理・原則「呼吸」と「コントロロジー」とは
みなさんこんにちは
さて、みなさん運動してますか?
私は、ほぼ毎日ピラティス。散歩を週1、1km走を週1~2でやっています。
ここで質問です。
ピラティスをやるときの原理・原則を知っていますか?
原理・原則は、ピラティスだけではなく、全てのことに共通して、大切なことです。
今回のコラムは
- ピラティス始めたての人
- ピラティスに興味がある人
- 運動指導者の人
にオススメです。
今回は、ピラティスをする上で、重要な原理・原則についてお伝えします。
ではいきます。
PHI ピラティスにおける呼吸の解剖学
そもそもの呼吸についておさらいですが
呼吸とは
身体に酸素を取り込むための酸素と二酸化炭素のガス交換システム
・吸気時、肋骨は前後左右に広がり横隔膜が収縮(下制)する
肺の体積が増加し肺の仲が陰圧になることで、外から空気が入り込んできます。
・呼気時は、収縮していた横隔膜が弛緩(挙上)する
肺の体積が減少し肺に元の大きさに戻ろうとすることで、肺の中の空気が外に出されます。
酸素や二酸化炭素が不足すると身体に多大な影響が生じます
呼吸器疾患や心疾患の方の活動量低下にも大きく影響します
ピラティスの呼吸法とは
- エクササイズ中、呼吸と止めない
- 鼻から吸い、口から吐く
- 息を吐くときは、リラックスした状態で「ハ」の口で吐く
- 胸郭を上下左右全方向に広げる
- 屈曲伸展理論・・脊柱伸展時吸い、屈曲時吐く
なかでも屈曲伸展理論はピラティスの中でも重きを置いているところです。
屈曲伸展理論についてさらに深堀りしていきます。
呼吸の屈曲伸展理論
屈曲伸展理論とは?
・屈曲理論
→脊柱屈曲時に深層部の腹筋群を働かせるために息を吐く理論
・伸展理論
→脊柱伸展時に脊柱を支えるために息を吸い込む理論
これらの理論は、ピラティスを行う上で重要な呼吸法ですが、エクササイズ中、この呼吸法ができないクライアントさんもいます。
この理論はあくまで原則であって、不変のルールではないということは理解しておきましょう。
例えば、脊柱伸展時においても、より深層の腹筋群を刺激するために、敢えて息を吐くように指導する場合もあります。
つまり、呼吸も一種の運動ですから、コントロールできているかが重要ということですね。
クライアントが適切に呼吸ができているか確認するために、屈曲伸展理論を逆にできるか試してみるのもひとつの呼吸法ですね。
また、エクササイズに応じて呼吸法を選択することも必要です。
例えば、腹臥位で伸展エクササイズをする際に、クライアントがニュートラルポジションを維持できないケースがあるとします。
本来であれば、脊柱伸展時は、息を吸うのが原則ですが、ニュートラルポジションを維持するために、腹圧を高める目的で息を吐くような呼吸法を行うのもアリなわけです。
ここまでお伝えしてきましたが、結局ピラティスの呼吸で重要なことは、
”達成したい目標に応じて呼吸法を選択できる”
呼吸法を選択するためにも、呼吸の原則をまずは理解した上で、さまざまな種類の呼吸法を扱っていくことが大切ですね。
また、PHIピラティスの呼吸法では、鼻から息を吸い、口から息を吐くという呼吸法が推奨さていますが、これには2つの理由があります。
- 吸気が鼻腔を通ることで洗浄され、体が吸気を使用する時までに、空気の温度が上昇するため
- 「ハ」という口から息を吐くことで、腹筋の深層部を刺激し、首と口をリラックスさせることができるため
最後にPHIピラティスにおける確立された呼吸法の原則を4つお伝えします。
- 息を吸う時間と吐く時間は同じ長さにする
- 呼吸と運動は結びついているもの。動いている時は絶対に息を止めないこと
- 吸気を背中に押し込むように吸い、胸郭を上下左右に広げるイメージを持つ。風船をパンパンに膨らませるように
- 息を吐く際は、胸郭を元の位置に戻すように、腹筋の深層部を意識しながらおへそを脊柱へ近づけるようにする
続いて、ピラティスの原則の中で、呼吸と同じくらい重要な”コントロロジー”についてお伝えします。
コントロロジーの原則
まずコントロロジーの語源からお伝えしていきます。
コントロール+ロジー=調節する学問
- コントロールは、「制御」「調節」などの意味があり、
- ロジーは、動機能学を英語でキネシオロジーといったように「~学」という意味があります。
ピラティスさんは、コントロールする学問という意味でコントロロジーという言葉を創ったみたいです。
また、ピラティスさんは執筆した著書の中で、
と述べています。さらには、
とも述べています。
それでは、具体的に8つのコントロロジーの原則をお伝えしていきます。
コンセントレーション(concentration)
意識する段階から意識しなくてもできるようになるための段階づけとして、ピラティスでは、CCLMという考え方がありますので、別のコラムでお伝えしますね。
理学療法士の方なら一度は聞いたことがあると思いますが、
運動学習には段階があり、コンセントレーションは運動学習の段階のことを言っているのではないでしょうか
コントロール(control)
筋肉の反射運動によって運動を支配されるべきではないとピラティスさんは言っています。
センタリング(centering)
ピラティス氏はこの中心のことを”パワーハウス”と呼び、両肩と両腰からなら長方形の部分を指しています。
ニュートラルポジションを保った状態でエクササイズは、センタリングによって安定した状態でエクササイズを行えるということですね。
フロー(flow)
また、エクササイズの動きは、優雅で流れるように、常に一定のスピードで行うようにする
引き伸ばすことというのは、Elongaionのことですね。
プリシジョン(precision)
知識は正確に伝えなければならないし、どんなに細かいことでも、掘り下げて説明しなければならない。
ブレス(breath)
力強く息を吐き出すことと息を深く吸い込むことを強調している。
全ての動きは、呼吸と結びついている。
リラクゼーション
エクササイズを行う上で、指先に力が入ったりすることがないよう、身体の隅々まで意識を巡らせ脱力した状態でエクササイズを行うのが理想ですね。
スタミナ
まとめ
以上、呼吸とコントロロジーの原則をお伝えしてきました。
コントロロジーの原則の中のプリシジョンにもありましたが、知識を犠牲にしてまで結果を追い求めてはいけない。
これは、運動を指導する者にとって、知識を常にアップデートしていくことが大切だと気づかせてくれますね。
今回はここまで
ではでは^ ^