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結果が出る脳卒中後のリハビリテーションはこれだ

はやた
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皆さんこんにちは

今回は、7月21日のBiNI無料オープンチャットセミナー「結果が出る脳卒中後のリハビリテーションはこれだ」についてお伝えしていきます。講師は、BiNI COMPLEX JAPAN代表の舟波さんです。この無料オープンチャットセミナーでは、統合的運動生成概念に基づくBiNI Approachについて、初めての人でも理解できるようわかりやすくお伝えしてくれています。今回は、脳卒中後のリハビリテーションに対する考え方や治療の具体的なやり方についてです。脳卒中後のリハビリについて悩んでいるという人はぜひ読んでいただけると幸いです。

このコラムは

こんな人におすすめ
  • 脳卒中の方を担当している理学療法士
  • 新人理学療法士
  • 脳卒中後のリハビリって何すればわからない

それではやっていきましょう

選挙の話

7月10日は参院選選挙がありましたね。理学療法士の方々は、某理学療法士議員が当選するかどうかドキドキしていたのではないでしょうか。

結果は、落選。

この選挙結果が何を意味するのか。私自身、なんとなくまずいのかなというような認識でしたが、舟波さんの視点で落選に伴う理学療法士への影響について説明してくださいました。舟波さんが説明した内容は大きく以下の2つです。

  • 診療報酬点数がやばい
  • 訪問リハの人員基準がやばい

診療報酬点数がやばい

ご存じのように、リハビリの価格は診療報酬という形で国が定めています。診療報酬は2年に1回改定が行われております。誰が決めてるのという話になりますが、診療報酬を決めているのは、厚生労働大臣諮問機関である中医協(中央社会保険医療協議会)の審議によって決められています。具体的には、内閣から出された診療報酬の改定率と基本方針を受けて、中医協が審議を行い、その結果に基づき厚生労働大臣が価格を決定するという流れになっています。

つまり、内閣に理学療法士がいないということは、理学療法士の待遇を守ろうとしてくれる人が話し合いの場にいないということなんです。そのため、国は意地でも社会保障費を削減しようと乗り出すわけですから、診療報酬が下がるのは目に見えていますね。改定するごとにどんどんセラピストの待遇が悪くなるということですね。まあこうなってしまったことはしょうがないので、3年後の参院選選挙で理学療法士の方が当選することを願いましょう。(もちろん投票しますよ笑)

訪問リハの人員基準がやばい

結論を言うと、訪問看護ステーションの人員基準が、改正され、職を失う理学療法士が出てくるのではないかということ。

元々、訪問看護ステーションで看護職員は全体の20%程度の配置で、80%は理学療法士等の職員で占められている事業所が増加傾向にあるとの指摘がされていた。その対応策として、2021年度の介護報酬改定では、訪問看護の人員基準において、看護職の割合を60%以上とする改定案を厚生労働省は審議にかけています。全国の署名活動の成果のためか、この改定は見送られた形にはなっていますが、次の改定ではどうなるかわかりません。

リハビリがないと不利益が起こるという認識を持ってもらえるように民意を動かしていくことが大事と舟波さんはおっしゃっていました。

脳卒中後遺症

舟波さんの思いとして、「系統立てて、標準化された評価と治療を」

バイアスで遮ることはして欲しくない

・概要

ベースは自己組織化=複雑系アプローチ=非線形科学

同じように見えて個々人で違う。脳内だって同じ。要素を足し合わせてもシステム全体が決まらないということ。輸血ですらそう

・複雑系アプローチ3つの特性

  1. 解放性 (エネルギーのやり取り)TCAサイクル、呼吸=生物としての強さ
  2. 非線形性⇆線形性
  3. 自己組織性

・運動系は主に2系統

①背外側系(錐体路、バーバルキューイング) 

→脳卒中では損傷される

②腹内側系(視覚・迷路・体性感覚情報が小脳・脳幹・脊髄に送られフィードバックとしてα運動ニューロンへ 例)立ち直り、反射)

Auto、脳卒中でも生き残っている

全ての下行路は、脊髄前角にある、α運動ニューロンによって統合される

脳卒中の人のα運動ニューロンに電気流す

データバンク

脳卒中データバンク2021版が刊行されました。脳卒中データバンクとは、数十万もの脳卒中のデータを集め、脳卒中を疫学化したものです。17万例を基にしていることから、疫学=法則性がわかります。

脳卒中の分類

  • 脳梗塞74% 小脳梗塞は4%
  • 脳出血19.5% 高血圧性が80% 小脳出血は6%
  • くも膜下出血 6.5%

脳卒中後遺症発症頻度

  • 麻痺49.3%・・・半分の人は麻痺はない。
  • 感覚障害7%・・・感覚検査は大脳皮質を使っているテストバッテリーだから、感覚障害と評価結果が出てしまう。実際本当に感覚が障害されているのは、数%。
  • 歩行障害4.6%・・・ほとんどの人は、歩ける。なぜなら、MLR(中脳歩行誘発野)が保存されているから。中脳は殆どのケースで大丈夫

運動に必要な部位は保存されているはず

中脳・小脳・橋・延髄は90%損傷されないということが膨大なデータが証明している。動歩行のためのボディースキーマを形成することが求められる。人は、刺激すると動く。つまり、感覚受容器に刺激を入れていく。外力を電気変換することが生物の基本。筋膜にも感覚受容器、自律神経がみつかっている。結合組織の状態も運動に影響を及ぼすということ。赤ちゃんはいっぱい動いて試行回数を多くして、クラスタリングして教師なし学習されていく

治療

治療の原則は、”うまくいってる時の運動感覚を入れ続ける”

運動の記憶に電気を入れてく。運動の記憶にアクセスする 例)ペンを握ってもらう。感覚⇄運動のサーキュレーションを回し続けること

前庭脊髄路・網様体脊髄路=APA

刺激量(外力)に比例して運動は起こる!!

低周波との違い

50年前からある低周波で麻痺は良くなってますか?

既存のことやってて良くなるのか

低周波は速筋(FF線維)から流れる。そもそも筋原線維に電気送ってる。侵襲も伴うため長い時間流せない。

治療の5原則

加速度入れないと外力はゼロ

  1. リズム=加速度=慣性力の感覚入力
  2. 身体に対する、圧倒的な外力の入力
  3. COPとCOGの逸脱感覚
  4. 床反力という感覚入力(重心を貫く)
  5. 股関節伸展感覚入力

治療の4つの基本

  1. 均一のリズムを入力する
  2. 動かしたい関節に外力を入れ続ける
  3. APAシステムを活性化する
  4. 結合組織や皮膚といった外力変換装置を調整する

まとめ

  • 1日に人は7万回手を動かしている。末梢というのはフレキシブル
  • この動きができない=APA=COPが賦活されていない。静的座位はできてくるが、臀部でCOPを自由に安定性限界内を移動させてあげる。APA=COP。COPが動かせない=APAが賦活されない。安定性限界内で床反力を自由に調整できる=人が歩ける
  • 動けるようにするにはどうすればいいか→加速度を入れて、前庭脊髄路を賦活する
  • 有名回復期リハを経てきた人でも、全く揺れることができない人が多い。
  • リズム=加速度だからリズムが大事。
  • 動きの根源である腹臥位をとらせる。腹臥位中に手にも床反力入れる

舟波先生が提唱する考え方

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