ウェルネスとしてのピラティス
みなさんこんにちは
今回はだいぶ久しぶりになってしまいましたが、PHI Pilates JAPAN FESTA 2021からPHI Pilatesの創始者であるChristine先生の講義内容をお伝えしていきます。
今回のコラムは
- ピラティスに興味がある人
- ピラティスをやってみたいという人
- ピラティスを臨床に活かしたいという人
それではやっていきましょう
ジョー・ピラティス スペイン風邪の大流行(1918年)
ピラテティス氏は、ちょうどパンデミック時にピラティスを指導していた。指導していたイギリス人捕虜たちは一人もスペイン風邪にかからなかったという。当時はピラティスの呼吸法が防いだと考えられた。当時もジムは休業していた。ピラティスは家でもできる。今も直面してる時代は昔と変わりない。
オンラインで本部スタジオもピラティス指導を行っており、マット中心で指導している。
エビデンスをしっかり知ることが重要。身体活動がパンデミック中の免疫を向上させる研究では、高齢者は身体活動こそが免疫をあげると示唆されており、特にピラティスが適している。反対に強度が強いエクササイズは、免疫を下げてしまう。ゆっくりとした身体活動、つまりピラティスは適しているアンチエイジングにもなる。免疫システムのアンチエイジングにもなる。研究を見てほしい、特に今回は論文から引っ張ってきた話を中心にしていく。
ピラティスの未来
ウェルネス、ウェルビーイングに効果を示す
本部のスタジオも忙しくなってる。健康維持、健康になるのが重要だと気づいてきている。クリスティンの周りは、精神的にも効果があるとピラティス需要が高まっている。特にパニック症候群からの脱却である。
ピラティスは何もなくてもできるため、貧富の差なくアプローチでき、家でもできるのが特徴。
運動器疾患にとってもピラティスがいいという論文もある。マットはどこでもできる利点はあり、イクイップメントは種類と補助をしてくれる利点がある。色んなニーズに応えられるのがピラティスの強み。
ピラティスの強みついてまとめると
- ピラティスは、全ての人の健康を手助けできる可能性を秘めている。
- ピラティスは身体的要求を満たすだけなく、心理的要求も満たす。
- マインドフルなピラティスによる全身運動を通して免疫力を高めることができ、今回のCOVID–19と今後くるパンデミックへの恐怖を減らすことができる。
- ピラティスは年齢、経済力、体力レベルを問わず全てのの人たちの要求に応えることができる
高齢者に対するピラティス
たくさんの年代にピラティスは有効であり、高齢者はとても効果的
本部スタジオに1番多く来てる人は40代以上がほとんどである。
最高齢で95歳の方が来ている。
ピラティスの論文。15の論文からレビューしている論文
60歳以上の人にピラティス8週間介入。マットかイクイップメント、マットもイクイップメントもどっちも行う群で調査。1週間に1回の人もいた。
閉経後の論文では、週に2回行って1年間している。驚きなのは、骨密度にいい影響を与えることができること
アスリートへのピラティス
アメリカでも大きな成長している分野
本部に来ている人の競技背景は、
- ゴルフ
- アメリカンフットボール
- 野球
- ダンス
- 騎手
- ホッケー
- 水泳
パフォーマンスにいい影響与える
論文はまだ少ない
特にどのスポーツにどのような影響を与えたかがないのが現状
馬術に対するピラティスしてたクリスティン
リハビリとしてのピラティス
アメリカでも広がっている。整形学的にも神経学的にもニーズが高い。
TKA術後のピラティスでは、ピラティスを加えたグループとで比較し、QOLとバランスがあがった。
腰背部痛に対するピラティスでは、ユアバックプログラム、キャデラックで6週間やった後に痛みが減った
プロのチャリ漕ぎの人だったパーキンソン病のクライアント。研究では43名の対象、色んなエクササイズを行うことで、バランスと可動域に効果があった。パーキンソン病の人にとっては転倒予防になる
脳出血等の脳血管の人に対する6週間のピラティス介入。左麻痺。2つのエクササイズが効果的だった
- ロールアップ(補助付き)
- ブリージングというタワーのエクササイズ
臀部と背部の強化をした
コレクティブエクササイズとしてのピラティス
コレクティブエクササイズは有名になりつつある。予防的な意味合い
FMSとかの介入は、エクササイズの種類はピラティスとマッチしている。pilatesベースの評価をし、ピラティスで改善図っていくプログラムを開始予定
産前産後ピラティス
女性の健康カテゴリー。尿もれなど。
本部スタジオでは、女性専用の指導の人にやってもらってる
母子ともに良い影響を与えるという論文になっている。妊娠中でもできるエクササイズ。ピラティスのような衝撃が少ない。一般的な健康増進にも役に立つ。特にグループレッスンでまとめて健康になりましょうというような形。ほとんどにフィットするのはここ。あくまで選択肢がある中での一つにすぎない
ピラティスの有効性
若いアスリートにも効果がある
FMSをして評価した。週に1回の介入で5週間実施ピラティスのグループは全ての項目で結果を出した(マットベースのエクササイズ)FMSと絡むことでピラティスが効果のあることがわかる。
1週間に2回 12週間実施 99人 普段運動しない人でも12週間続けられた。ピラティスと違うエクササイズにも興味が湧き10%活動量が増えた。QOLと睡眠が取れるようになった。
色んな人に有効。多くのエビデンスがありますよということ
PHIは必ず意味がある
クリスティンの好きな本部の壁にも貼ってあるセリフ。
「ピラティスは心、身体、精神の完璧な協和をもたらす」
「変化は動きによって起こり、動きは痛みを癒す」
精神も癒すよということ
クリスティンのマットエクササイズの紹介
リブケージアームズ(両手バンザイ)→マーチ(両脚交互に上げ下げ)
セラバンドを太ももにまく。膝の角度はふくらはぎがもも裏につかないような角度
- リブケージアームズ
- 片足ずつマーチング
8回同じように動かす必ず地面で一回休む
反対も同じように
ASブリッジ(ブリッジ)
ダンベルを持って行う
ブリッジを上で止めて、片脚テーブルトップ作る(片脚を持ち上げる)、反対側の上肢を水平伸展(腕を横に開く)8回行う。
反対側も同じように行う
クラム(脚パカ)
クラムのポジション(横向きになり、脚を曲げて重ねた状態)をとる。耳の穴と肩、股関節、足が一直線上になるようにする。ASIS(骨盤のコリコリの骨)がまっすぐになるようにする。
骨盤の位置を変えないようにクラム(脚パカ)を行う。
8回終わったら、開いたところでストップし、上肢の水平外転と内転(腕を開いて閉じる)を繰り返す8回
股関節外転(脚の上げ下げ)
横向きになり、膝を伸ばして、股関節30度屈曲位(脚を重ねて前に出す)をとる
外転股関節(脚の上げ下げ)。8回終わったらあげたところででストップし、先ほどと同じように上肢の外転内転を繰り返す。反対側も同じように。注意点は、膝の皿は正面に向けたまま、マウスハウスはキープしたまま行うこと。
Hydrant(四つ這い脚上げ)
四つ這いになりゴムバンドを膝の上と下にかける。膝の上にかけた方の脚を上げる。なるべく体が傾かないようにキープしたまま行う。
Hand and Knee Rock Flat Back(四つ這いでお尻を踵へ近づける)
上から見て斜め方向の動きでバリエーションをつけるのもGOOD。
例)左肩から右踵に向かってお尻を近づけていく
スイミング(四つ這いで腕を上げる)
四つ這いをとり、腕を外に広げ、広げたところで止めて4秒間キープする
膝立ちニーリング
膝立ちになり、片方の脚を前に出す。膝~股関節はまっすぐのまま
前に出した脚は少し外に開く(クラムのような形で)。前脚へ重心移動する。骨盤ニュートラルを保ったまま(体がブレないように)。
四つ這い⇆プランク
四つ這いをとり、ニュートラルポジションを保ったまま、プランクポジションに移行する。また、プランクポジションから四つ這いに移行する。この一連の動きを繰り返していく。
長座位
骨盤が後傾してしまう人(骨盤が丸まってしまう人)は、足を開くor 何か台の上に座る。
シーティッドツイスト(長座位で身体を捻る)
手のひらを上にしたまま、両手を横に広げる。
足の位置を変えないように、胸郭から左右に捻る
プランクにおけるテーブルトップポジション
腕を背中の後ろに伸ばし、手で体重を支えながら床に座ります。手の向きは足の方向を向くようにします。膝を90°に曲げたまま、お尻を持ち上げます。肩、骨盤、膝までが一直線でキープします。
このポジションをキープしたまま、股関節からお尻を下げていきます。ヒンジの動きです。目線は正面を向いたまま。
ロールダウン・ロールアップ(重り持って)
両足を伸ばした状態で仰向けになります。重りを持った手を天井に向かって伸ばします。腕で頭を引っ張るように体を持ち上げていきます。脊柱でCの字のカーブを描くように体を起こしていきます。
Cカーブを維持したまま一つひとつの脊椎を仙骨部分からマットに触れるように戻していきます。
注意点
- 肋骨上がらないように
- 吐きながら上がる
- 尾骨は踵に伸ばす
- エロンゲーション(背骨を伸張)する
Q & A
料金はオフラインと一緒にするべき
同じ1時間を提供しているのだから、当然のこと
両足のバンドをかけて背屈位にする。外返し腓骨筋と前脛骨筋のアプローチ。
まとめ
クリスティンによるウェルネスとしてのピラティスという題でのセミナーでした。
このセミナーを受けて、1番感じたのは、ピラティスに限らず、健康市場の可能性を感じました。コロナが健康を意識するようになる引き金となり、今後さらに健康に対する意識が強まっていくと確信しています。そんな世の中のニーズに応えられるよう、ピラティスをはじめとする多種多様な健康に関する知識や技術を身につけていくことが必要だと感じました。
このブログがみなさんの健康の一助になれれば幸いです。
ではでは^^