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プロから学ぶ臨床展開

はやた
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みなさんこんにちは

本日は、なんと私自身がリハビリを受けてその時のリハビリの進め方が凄すぎたのでみなさんにお伝え出来ればと思います。

今回のコラムは

こんな人におすすめ
  • 理学療法士
  • 新人理学療法士
  • 理学療法士学生

それではやっていきましょう

評価

さっそく私の情報を提示します。笑

▶︎主訴

・両肩甲帯と首の疼痛、最近怪我した右手の運動制限

▶︎最近の様子

・今朝頭を洗ってる時に痛みに気づく

・パソコンとスマホの時間が多くなった。

この情報を元に神同期が評価していきました。

▶︎座位姿勢の評価

・肩甲骨は法則性から逸脱

・腸骨稜は法則性通り

・体幹左回旋左側屈、頚部右回旋、右側屈

▶︎立位姿勢

・肩甲骨、腸骨稜法則性通り

・舟状骨若干逸脱

▶︎並進バランステスト

・右優位に弱い両側ともにゼロ

ここまでの評価で以下のことが推測されます

・多随節に問題がありそう

・下肢より上に問題ありそう

▶︎動きのクセを評価

・体幹左回旋方向に誘導後並進バランス→上がる

・体幹右回旋方向に誘導後並進バランス→下がる

・左回旋方向への動きのクセがある

▶︎movement評価

立位と座位で以下の動きを評価

  • 体幹前屈・後屈・側屈・回旋
  • 頸部前屈・後屈・側屈・回旋

*体幹前屈・後屈→制限+、疼痛+

*体幹側屈→問題なし

*体幹回旋→問題なし

*頸部前屈・後屈→制限+、疼痛+

*頸部側屈→左側屈にて著明な制限・・右側の中枢レベルでのnerveテンションの異常が推測される

*頸部回旋→制限+、疼痛+

▶︎頸椎逸脱チェック

・ほぼフラットかつc3が真逆に逸脱、右側屈→テンションを抜いている

▶︎nerveテンション

・右上肢外転、右下肢挙上内転内旋で引っかかり

・上肢は肘屈曲位の方が引っかかることからより中枢側にnerveテンションの問題がありそう

・右下肢内旋時(大腿神経伸張時)に右上肢の方で引っかかりが感じられる

仮説と検証

ここまでの評価で右手のケガに伴うnerveテンションの変化が問題の中のひとつにありそう。その中でも中枢のnerveテンションが問題だと推測されました。

ここで一旦頸椎に対しての治療開始。頸椎の硬度改善図り頸椎から出てるnerveテンションの正常化を図りました。

治療後の中間評価

▶︎座位・立位

→法則性通り

▶︎movement評価

→可動域改善疼痛残存

▶︎並進バランス

→抵抗感残存、ゼロ

▶︎頸椎逸脱チェック

→c4レベルのみ逸脱

▶︎nerveテンション

→上肢外転、下肢挙上内転内旋で引っかかり残存

この時点でもかなり状態は良くなりましたが、まだ引っかかりや不快感は残存してました。中間評価を踏まえて、右手のケガによるnerveテンションの変化だけではなさそうということになりました。症状が両側性かつ身体中心の症状のため身体のセンターラインのどこかに問題があることが予測されるためここから胸郭・体幹の評価をしました。

評価と仮説検証②

▶︎胸郭

→c4レベルの左胸郭の可動性↓

▶︎体幹

→L4~S2領域の硬さ+

ここから右の肺に空気を入れるように呼吸した後の並進バランスと左肺に空気を入れるように呼吸した後の並進バランスを行い、それぞれ右を意識した後の方が並進バランスは上がり、左を意識した後の方が並進バランスは下がった。

左胸郭に感覚を入力すると、腹圧が下がったということは、左胸郭の状態が不良な状態であることが推測されます。

これらのことから、c3-4レベルの頸椎の硬度が高くなり、神経系に問題が生じた結果、支配レベルである上部胸郭の動きが制限され、髄節レベルの疼痛に繋がっていたと考えられました。また、座位での体幹左回旋左側屈は体幹が潰れるようなアライメントで腹圧も低下するようなアライメントでした。ここに最近多くなった、座位でのパソコンとスマホの時間が多くなったことでよりこの姿勢が助長されたということです。極めつけは浴槽での睡眠が引き金となり症状が出ていたと考えられます。

再度頚椎のc3-4レベルの硬度を改善させていくことで、中間評価でみられていた、疼痛はほぼ消失。可動域も改善されました。

まとめ

まとめると

・右手の怪我による頸椎からでるnerveテンションの変化

・不良座位姿勢によるC3~4レベルの二次的な固定部位の出現

上記によって、両肩甲帯と頸部痛が生じていたわけですね。いやー身をもって理学療法の可能性を感じました。それと同時に、思った以上に日頃の姿勢からかかる身体へのストレスが症状を作っていくんだなと思いました。不良な座位姿勢に関しては、日頃の通勤で乗る電車は常に座っていたため、毎日不良な感覚を入力していたんだなと。そして、普段だったらこの不良感覚にに打ち勝てるほどの腹圧を保ててていたわけですが、それが、最近のパソコンやスマホの時間が長くなるほどに腹圧も落ちていき、徐々に不良な感覚入力が重なり、ついには症状が出現するところまでに至ったのだと思いました。

治療後に気付いたのですが、症状が出る前日の夜に風呂の浴槽の中でうたた寝をしてしまい約2時間ほど座位姿勢をとっていたという事実に気づきました。今思えば、その出来事が最後のとどめだったのかなと思いました。笑

また、今回治療を受けて思ったのは、姿勢からだけでは推測に過ぎないことも、movement(動き)の評価と照らし合わせることで、推測から確信に変わるんだなと思いました。また、nerveテンションと姿勢とmovementの関係性も照らし合わせることでより原因が絞れるんだなと思いました。

というわけで、今回は身をもって患者さんやクライアントさんの気持ちが理解できたとともに、日々の臨床推論を考える上での気づきがありました。闇雲に運動療法をすれば痛みが取れるというのは本当に大間違いだなと思いました。原因を推察し、原因に対して運動療法でアプローチすることができてはじめて、運動療法が有効になるんだなと思いましたし、しっかりこの原因の推察をできるようになれば自ずと行うべき運動療法も決まってくるので今後もっとこの臨床展開を自分のものにして、痛みに対して、運動療法で対応できるようになると思いました。

ではでは^^

神同期参考図書

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