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栄養コンシェルジュ#4

はやた
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みなさんこんにちは

前回は、たんぱく質の由来、ビタミンとは、ミネラルとはについてお伝えしてきました。

栄養コンシェルジュ#3 みなさんこんにちは 前回は、栄養とはの続きから始まり、三大栄養素の由来をお伝えしてきましたね。 炭水化物や脂質の材料は、炭...

今回は栄養のまとめからお伝えしていきます。

このコラムは

それではやっていきましょう

栄養のまとめ

栄養とは地球に存在する元素(資源)を地球の生物が共有し、循環する仕組みそのものが栄養である。いかに効率よく栄養を獲得し、利用して生き残るか

栄養コンシェルジュのための共通認識

⑨人類の体質

2600万年前、我々の祖先の類人猿は現在のアフリカに位置する熱帯気候の下で暮らしていました。そのときの主食は果物でした。

徐々に地球は寒冷化し、アフリカでは果物が育たなくなり、類人猿は食料を求めて移動し始めました。

2100万年前、寒冷化により海面が低下したことで、アフリカ大陸がユーラシア大陸とつながり、類人猿はヨーロッパへと移動しました。

ヨーロッパでは、まだ寒冷化はひどくなく、広葉樹林が豊富で木の上で果物を食べて暮らしました。

1650万年前、寒冷化が進み森はサバンナへと変化し、果物が不足してきました。

この頃、類人猿は地上に降りて遠くまで食料を探しに行かなければならなくなりました。2足歩行の始まりです。

同時に果物以外の根菜などを食べるようになりました。

1200万年前~900万年前、寒冷化は厳しくなり、冬の間には大変な飢餓が類人猿を襲っていました。

その後、寒冷化はさらに進み、700万年前にはヨーロッパから類人猿はいなくなりました。

その中の生き残りは、アフリカに戻り飢餓に耐えたものが生き残り、進化し、現在の人類へと進化しました。

この、凄まじい飢餓から生き残った類人猿は、少ない食料で効率よく体脂肪として貯蓄できる能力を持っていました。これが我々に備わっている倹約機能(倹約遺伝子)と言われるものの起源です。

さらに、倹約機能の特徴として、類人猿は果物を主食にしていたことから果物を効率よく体脂肪へと貯蓄できる能力と言えます。

すなわち、穀類や根菜よりも果物など砂糖を含む食品の方が太りやすい理由とも言えます。

我々ヒトは、植物を主食として、植物から炭水化物、脂質、たんぱく質を摂取することが可能です。そして、狩りをすれば動物から高容量の脂質とたんぱく質を摂取することができます。

歴史的な背景と遺伝的な性質から、炭水化物を好み、さらに高エネルギーの脂質も好みます。身体を作るためにたんぱく質を求めます。植物や動物からビタミンやミネラルも手に入ります。

ヒトは雑食であることから、食物連鎖の頂点にいるばかりか、食物連鎖の階層も無視して食べることができます。つまり自由に食品を選ぶことができる生物です。

食品を選択できる環境にあるからこそ、選択能力を養う必要があるのです。

質問コーナー

・アレルギーはたんぱく質が関係している?

食品アレルギーは基本的にIgE抗体が関与

・遅延型フードアレルギー

→IgG抗体が関与

・酵素ドリンクは痩せる?

消化酵素と代謝酵素の2種類ある

体脂肪は脂肪細胞にある→筋肉でエネルギーとして代謝される

そもそも酵素を使っている場所が違うからどれだけ消化を助けても痩せない

発酵食品は小腸で行う消化を事前にやっているということ。

三大栄養素の分類

①炭水化物の分類

糖質

炭水化物という分類の中に糖質食物繊維が含まれています。

ヒトは、糖質を消化する消化酵素を持つため、体内で利用できます。(エネルギー源となる)

糖質は1gあたり4kclです。

炭水化物が消化吸収されると血液には最小単位(それ以上分解されない)の種類(単糖)として吸収されます、

単糖には、グルコースやフルクトース(加糖)、ガラクトースがあります。

単糖はそれぞれ構造が異なるため、体内での使われ方(代謝経路)異なり、身体に及ぼす影響にも違いがあります。

特に、グルコースとフルクトースは異なっています。

グルコースは血糖となり全身のエネルギーになりやすく、フルクトースは肝臓で中性脂肪に変換されやすい性質があります。

体内の糖エネルギーが不足している時であれば、フルクトースは肝臓で糖新生を受けてグルコースに変換され血糖として放出され利用されます。

また運動中であれば、フルクトースは筋肉に入りエネルギーとして利用されるので中性脂肪になりません。

グルコースはインスリン分泌をもっと強く促すことができます。

ガラクトースはグルコースの半分くらいのインスリンを分泌します。

フルクトースはほとんどインスリンを分泌しません

インスリンは三大栄養素すべて身体の必要な場所に取り込ませる働きがあるため、身体作りと維持には欠かすことができないホルモンです。

食品カテゴリーマップのカテゴリー1はインスリン分泌させることができる食品たちです。

食物繊維

食物繊維は、ヒトが消化酵素を持たないため、消化吸収できず、ほぼすべて便として排泄されてしまうので、体内では利用できません。(エネルギー源とならない)

食物繊維の構造は網目のように糖質が連結しています。(糖質であるデンプンは一本鎖)

豆知識

ヤギやウシ、ブタなどの草食動物は食物繊維を消化する酵素を持っているため、食物繊維を摂取すると消化吸収されて体内で利用できます。

つまり、草食動物にとって食物繊維はカロリーがあるのです。

しかも、構造からみると、沢山の単糖が網目のように結合しているのでかなりの高カロリーといえます。

食物繊維の種類

食物繊維多く含む食品利用消化
セルロース野菜、植物人は消化酵素を持たないため、消化されずに便として排泄される
ヘミセルロース穀類、豆腐
コンニャクマンナンコンニャク
ペクチン果物(柑橘類、りんご)増粘安定剤ジャムなど
寒天テングサ
アルギン酸褐藻(ワカメ、昆布)
キチン節足動物や甲殻類の外骨格
キノコの細胞壁
イヌリンキクイモ、ゴボウ、タンポポ、チコリー、玉ねぎ、ニンニク

食物繊維の性質の違い

性質種類特徴生理機能
不溶性食物繊維セルロース
ヘミセルロース
アルギン酸カルシウム
キチン
保水性が高い
膨張して膨らむ
腸の刺激により排便促進
水溶性食物繊維ペクチン
寒天
コンニャクマンナン
アルギン酸カリウム
イヌリン
高粘性
腸内細菌に分解され発酵しやすい
軟便形成による便通改善
コレステロール吸着

豆知識

難消化性デキストリンは人工的に調整した水溶性食物繊維です。

豆知識

食物繊維量が多いほど、血糖値上昇(インスリン分泌量)は低下します。

血糖上昇率を食品間で比較するための指標をグリセミックインデックス(GI)値と言います。

100gのグルコースの血糖上昇率を100%とし、食品に含まれるグルコース量を同じく100gになるように設定して、血糖上昇率を調べた時の値がその食品のGI値です。

つまり、食品本来の形状を維持して、含まれるグルコース量を一定にして、血糖上昇の程度を比較するのです。

もしカテゴリー2Dのささみ肉のGI値は?となると、ささみ肉にグルコースが含まれないため、GI値を出すことはできません。

無理矢理測定してもささみ肉数百kgとなり、食べられないし、血糖値が上がるまで消化も時間がかかり、結果的に血糖値は上がりにくいのは当然です。

これをもって、カテゴリー1の米とカテゴリー2Dのささみ肉のGIを比較して優劣つけることができますでしょうか?否です。

特にカテゴリー6は砂糖(グルコース:フルクトース=50%:50%)の食品であるため、グルコース100%のカテゴリー1と比較するのはフェアではありません。

つまり、大切なルールは、GI値は同カテゴリー内でしか比較してはいけないということです。

②脂質の分類

脂質は、主に中性脂肪(トリグリセリド)とコレステロールに分類されます。

脂質はエネルギー源となるだけではなく、さまざまな生体機能の維持に関与しています。

エネルギー源としては1gあたり9kcalとなります。

コレステロールは食品カテゴリーマップのカテゴリー2Bに多く含まれます。

中性脂肪を食べれば体脂肪として脂肪細胞に貯蓄されます。

糖質を過剰摂取したら、肝臓内や脂肪細胞内で中性脂肪(トリグリセリド)になって保存されます。

中性脂肪の構造は、脂肪酸と呼ばれる炭素が繋がった鎖(炭素鎖)がグリセリン(orグリセロール)と呼ばれる手綱係に3本束ねられた構造をしています。

炭素の数が増えるほど炭素鎖が長くなり、長さによって長鎖脂肪酸(炭素数13以上)、中鎖脂肪酸(炭素数7~12)、短鎖脂肪酸(炭素数6以下)と呼ばれます。

豆知識

栄養素の多くは小腸で血管に吸収されてまず肝臓に入ります。しかし、脂質のうち長鎖脂肪酸はリンパ管に吸収されて心臓に入ります。一方、短鎖脂肪酸や中鎖脂肪酸はリンパ管ではなく血液に吸収されて肝臓に入るため、過剰摂取による脂肪肝には注意が必要です。

脂肪酸は、”炭素の長さでの呼び方”以外に、”構造の違い”での呼び方があります。

飽和脂肪酸、一価不飽和脂肪酸、多価不飽和脂肪酸と呼ばれます。

飽和脂肪酸は哺乳類の脂肪に多く含まれます。

食品に含まれる飽和脂肪酸は主にパルミチン酸、ステアリン酸、ミリスチン酸です。

食品カテゴリーマップのカテゴリー2D、E、カテゴリー4、カテゴリー5(バターなど)、カテゴリー6(一部)の食品に多く含まれます。

本日は、ここまで。

ではでは~^^


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