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不良姿勢徹底解説②

はやた
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みなさんこんにちは

今回は前回の続きで不良姿勢についてお伝えしていきます。

このコラムは、

こんな人にオススメ
  • 理学療法士になりたての人
  • ピラティスインストラクターになりたての人
  • 姿勢について興味がある人

にオススメです。

前回は、

”腰椎前弯”

”頭部前方変位”

”円背”

についてお伝えしました。

前回の内容を組み合わせたような姿勢についてお伝えしますので、前回の記事を読んでいない方はそちらも参考にしてください。

それではやっていきましょう。

平背(フラットバック)

概要

まずは平背(フラットバック)についてお伝えしていきます。

読んで字のごとく、背中が平な姿勢ですね。

背中のカーブがない状態です。

前回の話でもお伝えしましたが、人間には、”生理的弯曲”という背骨のカーブが存在します。

この背骨のカーブがあるおかげで、重力などの様々な外力の衝撃から体を守っています。

衝撃吸収といういわゆるクッションのような役割です。

そのため、この”生理的弯曲”が何らかの理由で崩れていると、

身体に負担がかかりやすく、肩こり腰痛などの身体の不調に繋がりやすいです。

平背の場合、背骨のカーブが乏しいため、首や腰に負担がかかりやすいので、負担がかかっている場所の不調の訴えが多くなります。

筋バランス

続いて、筋バランスについてみていきましょう

  • 短縮筋
  • 腹直筋
  • ハムストリングス

延長筋

  • 股関節屈曲筋
  • 脊柱起立筋
  • 多裂筋

続いて、平背の特徴をお伝えしていきます。

  • 脊柱の可動性が乏しい
  • お尻が垂れ下がって見える
  • 多くの場合、上位胸椎の後弯・頭部前方変位を呈する

お腹周りと股関節周り、さらには背骨を伸ばす筋肉も力が発揮しにくい状態にあります。

お腹周りと股関節周りの筋肉が弱いことで、円背になりやすく、円背になると円背になった分でだけ、頭が前に出てきて、頭部前方変位姿勢につながっていきます。

つまり、不良姿勢でいると、さらなる不良姿勢につながっていき、さらに身体への負担がかかりやすくなるという事なんです。

この後、お伝えしますが、平背→スウェイバックのように、不良姿勢の連鎖が出来てしまいます。

続いてスウェイバックについてみていきましょう。

sway back(スウェイバック)

概要

スウェイバックのそもそもの意味ですが、

SWAY=揺れる

back=背中

直訳すると、”背中が揺れる”とちょっとよくわかりませんが、

姿勢でいうところのスウェイバックの定義は、

”背中が後ろに移動している”

です。

これだけでは、イメージつきにくいと思いますので、もう少し詳しくお伝えします。

”背中が後ろに移動している”という事でなんすが、

「骨盤」「背骨」の位置関係で考えます。

本来の理想的な姿勢では、横から、立っている姿勢をみた時に

骨盤の真上に背骨が乗っかっているように見えます。

スウェイバックでは、横から、立位姿勢をみた時に、骨盤の真上には背骨がなく、”骨盤より後ろに背骨が位置している”のがスウェイバックです。

積み木で例えるとわかりやすいと思いますが、

理想的な姿勢

→骨盤ブロックの上にピッタリズレがないように背骨ブロックが乗っかているイメージ

スウェイバック姿勢

→骨盤ブロックの上に後ろにずれるように背骨ブロックが乗っかっているイメージ

なんとなく伝わりましたか?笑

これは今、骨盤に対して背骨が後ろにズレた結果、骨盤より後ろに背骨が位置しているということなんですが、

この逆パターンも考えらます。

これも積み木で考えるとわかりやすいですが、

骨盤ブロックそもそもの位置が前にずれた状態で位置し、背骨ブロックは、理想的な位置に位置すると、

相対的に、骨盤ブロックよりも背骨ブロックの方が後ろに位置することになります。

スウェイバックがどういう状態かまとめると、

スウェイバック=骨盤より後ろに背骨がある状態

①骨盤に対して、背骨が後ろに移動しているパターン

②背骨に対して、骨盤が前に移動しているパターン

ということです。

①と②のパターンどっちでもスウェイバックということになります。

続いては、スウェイバックかどうか判断するための姿勢の見方をお伝えします。

ズバリ、”第10肋骨よりもASIS(上前腸骨棘)が前方にあるか”

これです。

骨の位置を確認することで、パターン①にしろ②にしろスウェイバックかどうかは判断可能ということです。

パターン①か②の判断に関しては、くるぶしの位置に対しての第10肋骨とASISの位置を確認すると判断可能です。

  • くるぶしに対して、第10肋骨が後ろに位置してたらパターン①
  • くるぶしに対して、ASISIが前に位置していたらパターン②
  • パターン①と②の混合パターン③

背骨も後ろに移動してて、骨盤も前に移動しているパターンです。

スウェイバックとひとくちにいっても、色んなパターンがあるのがスウェイバックの特徴ですね。

エクササイズを処方する時は、スウェイバックのパターンを考慮することで、より効果のあるエクササイズが提供できるので、スウェイバックについての理解は必要不可欠です。

続いて、そんなスウェイバックの筋バランスについてお伝えしていきます。

筋バランス

短縮筋

  • ハムストリングス
  • 上位腹直筋
  • 内腹斜筋

延長筋

  • 股関節屈曲筋群
  • 外腹斜筋

続いて、特徴です。

  • 骨盤後傾位の場合が多い
  • 円背、頭部前方変位を併発しやすい
  • 反張膝を併発しやすい
  • 股関節周囲筋の機能低下がみられる

特徴も必ずしもこうなるというわけでもなく、スウェイバックのパターンによっては、膝が曲がってしまう人もいます。

あくまで特徴の一例くらいに思っていたほうが、実際のエクササイズ場面で変なバイアスがかからないので、良いかもしれませんね。

側弯

概要

まずは、側弯の定義から

「側弯症(そくわんしょう)」とは背骨が左右に弯曲した状態で、背骨自体のねじれを伴うことがあります。通常、小児期にみられる脊柱変形を指します。 左右の肩の高さの違い、肩甲骨の突出、腰の高さの非対称、胸郭(きょうかく)の変形、肋骨や腰部の隆起(前かがみをした姿勢で後ろから背中をみた場合)、などの変形を生じます。

側弯が進行すると、腰背部痛や心肺機能の低下をきたすことがあります。

日本整形外科学会より引用

側弯には、原因によって2種類に分けられています。

①構築性側弯・・椎骨の異常

②機能性側弯・・左右の筋の不均衡や脚長差

ピラティスで改善が見込めるのは、②機能性側弯です。筋肉のバランスを調整することで、側弯改善を図っていきます。

また、構築性側弯の場合でも、側弯の程度によりますが、ピラティスを行うことで、完全に改善するところまではいかなくとも、修正が可能な場合もあります。

側弯の特徴

  • 女性に多い
  • 腰痛を引き起こしやすい
  • 腰椎の屈曲運動で腰に負担をかけやすい

構築性か機能性か見分ける側弯の評価方法

”前屈動作を後ろから見た時に、非対称性のコブが見えるか”

です。

構築性側弯の場合は、前屈動作時にコブが見えます。

機能性側弯の場合は、前屈動作時にコブは見えません。

筋バランス

続いて側弯の筋バランスですが、人によってさまざまなのは当然ですが、原則として

  • 弯曲(カーブ)の凸側の筋肉が延長筋
  • 弯曲(カーブ)の凹側の筋肉が短縮筋

です。

つまり、ピラティスでは、この両サイドの筋肉のバランスを整えることが重要です。

凸側の筋肉は筋力低下しているため、使える状態にし、

凹側の筋肉は、短縮しているため、ストレッチした上で、使える状態に戻してあげる

ことが大事ですね。

まとめ

2回に渡り、不良姿勢についてお伝えしてきました。

これだけの不良姿勢があり、不良姿勢ごとに筋バランスや特徴が異なります。

クライアントの姿勢にあった、オーダーメイドのピラティスを提供することで、その効果を得られるようになります。

普段の姿勢がどんどん自分の体を悪い方向に導いています。

逆にいうと、普段のいい姿勢がどんどん自分の体を良い方向に導いてくれます。

そんな理想的な姿勢を手に入れるために効果的なのがピラティスです。

みなさん是非ピラティスで身体をいい方向へ導いていきましょう。

ではでは^ ^


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