良い姿勢って結局どういうこと?
みなさんこんにちは
今回は良い姿勢についてお伝えしていきます。
世の中に溢れている良い姿勢の定義。
結局どういう姿勢が一番良いのかわからない人も多いのでは?
良い姿勢についての解説と良い姿勢になるためのチェック方法についてお伝えしていきます。
今日のコラムは、
- ピラティスを指導している人
- 運動指導をしている人
- 理学療法士になったばかりの人
にオススメです。
それではやっていきましょう!
理想的な姿勢とは
理想的な姿勢とは?
この問いは、全ての人に共通する問いではないかと思います。
「悪い姿勢」と聞いて思い浮かぶ姿勢に
”猫背”があると思います。
猫背の特徴のいえば、
「背中が丸まっている」
が共通認識なのではないでしょうか
そのため、世間でいう”いい姿勢”は
「背筋を伸ばす」
という認識が強いのではないかと思います。
これは半分正解で半分間違いです。
それでは、”理想的な姿勢”とは
詳しくお伝えしていきます。
まず、理想的な姿勢の定義ですが、
- 「個人の健康を表した良い癖、もしくは習慣である」悪い姿勢とは、その逆を指す。悪い姿勢自体は悪いことではないが、身体の部位の違和感、痛み、機能不全を招く
- 「いい姿勢とは、筋肉や骨格が、歪みや怪我、そして変形などから身体がいかなる状態にあってもそれを支持できる状態」
- いい姿勢の状態とは、筋肉がもっとも効率よく働くことができ、なおかつ胸郭や内臓に最も負担を書けない理想の身体状態である。
うーんだいぶ小難しいことが書かれていますが、
要するに、
「健康で、身体の不調がなく、身体を支えることでできている状態」
ということですね。
個人的には、
「生活上楽に過ごせているか」
だと思います。
あとは、人によって「理想的な姿勢」の概念が変わってきます。
例えば、バレエ選手の理想的な姿勢と柔道選手の理想的な姿勢は違いますよね?
そこは文脈によると思いますが、
ここでは、機能的に理想的な姿勢をお伝えしていきます。
機能的に理想的な姿勢の定義
理想的な姿勢とはズバリ
横から見た時に以下の骨の位置が一直線に揃ってる姿勢です!
- 乳様突起
- 肩峰
- 第10肋骨
- 大転子
- 膝蓋骨の後方(膝関節の前方)
- 外果の前方
はい、馴染みのない単語がつらつらと。
簡単に言うと、
頭のてっぺんから足首までが一直線であること
です。
猫背の人は、
頭が前出ていて、背中が丸まって、骨盤が前に出ていて、お尻が垂れ下がっていて、膝が曲がっていて、
色んな関節が変化しています。
つまり、背筋だけ伸ばしても
他の関節はそのままのため、身体全体は一直線にならないのです。
この理想的な姿勢を手にするためには、
頭から足首までの身体全体で考えていく必要があるんですね。
そして、この理想的な姿勢を手にするために個人的に効果的だなと思うのが、
”ピラティス”なんですよね。
ピラティスはその人の姿勢の特徴に合わせた、エクササイズを行い、
それを運動学習という形で、身体に学習させていくので、
どんどん理想的な姿勢を学んでいきます。
やればやるほど姿勢が良くなっていく。
この辺は別のコラムでもお伝えしているので、ぜひ見てみてください。
どうやって理想的な姿勢かどうか見分けるのか
次に簡単な姿勢チェックの仕方をお伝えします。
理想的な姿勢のチェック方法
・乳様突起の位置
→顎が上がっていないか、首が前に出ていないか
・肩峰の位置
→肩が前に出ていないか(巻き肩)
・第10肋骨の位置
→骨盤の真上にあるか、肋骨が浮き上がっていないか
・大転子の位置
→骨盤が前に出ていないか、腰がそりすぎていないか
・膝蓋骨の位置
→・膝が曲がっていないか、反張膝になっていないか
・外果の位置
→ラインが外果のやや前方(2~3cm前)にあるか
ここまで理想的な姿勢についてお伝えしてきましたが、
一体、理想的な骨の位置にあるってどんな意味があるの?
という、理想的な姿勢についてさらに深掘りしていきます。
理想的な姿勢の状態とは
ニュートラルポジションとパワーハウス
結論から言ってしまいます。
理想的な姿勢の状態は
そんなニュートラルポジションとパワーハウスについてお伝えします。
ニュートラルポジション
ピラティスでは、ニュートラルポジションと呼ばれるものがあり、
ニュートラルポジションとは、
「いかなる外力や不安定な状況においても身体を最小限の力で効率よく保持できる状況」
と定義してるように、
いかに楽に姿勢を保持できるかということになります。
つまり、
”理想的な姿勢の状態=楽に姿勢を保持”
ということです。
楽に姿勢を保持するための考え方の一つとして、
”パワーハウス”という考え方がピラティスにはあります。
パワーハウス
ピラティスは体幹の強さを高める効果があると言われており、
創始者のピラティス氏は、この体幹のことを
”パワーハウス”と呼んでいました。
パワーハウスの働きは
- 正しいアライメントを維持するために深層に位置する筋群を動員させる
- 四肢の柔軟性と筋力を最大限に発揮させる
です。
私達の体には、機能的に考えると
- 身体を動かすためのアウターマッスル
- 身体を支えるためのインナーマッスル
大きく2つに分けられます。
インナーマッスルは一度は耳にしたことがあると思いますが、
身体を動かすために身体を安定させる非常に重要な役割をになっています。
これらパワーハウスと呼ばれる働きは、
理想的な骨の位置にある時に最大限発揮されます。
パワーハウスは主に次の3つからなります
- 骨盤
- 体幹
- 肩甲帯
骨盤
・骨盤=寛骨(腸骨・坐骨・恥骨)、仙骨、鼻骨
この辺は、解剖学のコラムを参照してください。
・骨盤の安定性
脚、腕、体幹を動かす間、骨盤をニュートラルポジションに保持する
・骨盤のニュートラルポジション
骨盤が前傾と後継の中間位を保持するために、骨盤周辺の筋肉が均等な力を保った状態
腸骨の上前腸骨棘(ASIS)と恥骨結合が垂直平面上にある時を中間位とし、自然な腰椎の弯曲(生理的弯曲)がみられます。
・骨盤の安定性が崩れる原因
骨盤の周辺の筋肉のバランスが崩れた時に起こります。
体幹
・体幹=四肢を除いた部分
体幹=脊椎、骨盤、胸郭(胸骨・肋骨)
・体幹の安定性
四肢を動かしている間体幹を一定のポジションに保持すること
・ニュートラルスパイン
脊柱の自然なカーブ(生理的弯曲)があること。
これは、体幹の前面・後面の筋のバランスが等しくなることで自然なカーブが保持されます。
・体幹の安定性が崩れる原因
体幹前面・後面のキンバランスが崩れた時
いわゆるインナーマッスルの働きですね。
代表的なインナーマッスルとして、
横隔膜、腹横筋、骨盤底筋群、胸腰筋膜の4つを指します。
これらのインナーマッスルについて詳しくは、別のコラムでお伝えしますね。
肩甲帯
肩甲帯=肩甲骨・鎖骨・胸骨・肋骨
関節でいうと、胸鎖関節、肩鎖関節、肩甲胸郭関節
肩甲帯の安定性
上肢を動かしている間、肩甲帯をニュートラルポジションに保持すること
肩甲帯のニュートラルポジション
肩甲骨が前額面に対して30度外転位の時=スキャプション(scaption)
まとめると、理想的な姿勢の状態は
”効率よく安定した状態を高められる”
ということなんですね。
安定性があるということは、
「動作の中で安定感がある、正しい姿勢を保つことができる」
ということ
つまり理想的な姿勢の状態とは
ニュートラルポジションが保てて、パワーハウスが安定している
ということです。
まとめ
今回は、理想的な姿勢についてとそのチェック方法、理想的な姿勢の状態についてお伝えしてきました。
姿勢は奥が深いですね。
個人的には姿勢も大切ですけどそこからどんな動きの癖があるのかの方が大事な気がしますl
その辺の姿勢と動きについてもお伝えしていきますね。
ではでは^ ^